人はなぜ同じことを繰り返すのか

また同じことを繰り返しました。

それはまるで
春になったら花が咲くかのように規則正しく
ある現象に出会うと同じ反応を示します。

なぜまたしても同じことを繰り返すのか
本当に自分の愚かさに辟易してしまいます。



そのような後悔と不安を抱えながら
ご先様のお墓参りに行きましたら
ご住職が素敵なお話をしてくださいました。

蝋梅が終わったら次は枝垂れ梅が咲きますよとか
シンボルの欅の木が風に揺れるとお堂の瓦を壊してしまうことがあるとか
病気になった桜の木を切ったけれど数年待てば咲きますよとか
庭の木花のようすをあれこれ語ってくださいました。

ご住職の優しさが身に染みるとともに
はて…これは何の問答なのだろう…とも思いました。



思えば私という存在も一つの「自然」で
常に何かが育っているし
朽ちてもいるし
状況に合わせていろんな種類の花を咲かしたりもします。



唯識ではそれを「種子(しゅうじ)」といいます。

種が行動を生み
行動が次の種を植えるのです。


行動が次の種を植えるとき
さいしょの種と同じものを植えたならば
人は同じことを繰り返します。


もしもほんの少しでもちがう種を植えることができたなら
次に生まれる行動は、すこしちがったものになるはずです。



その種のやりとりは
超スピードで行われていますので
一瞬たりとも気を抜くことはできません。



よい種をまき、すなおに育てて次こそはよい花を咲かせますように。
くよくよせず、歩み続けるほかないようです。

がんばってまいりましょう。

伊豆の河津桜です。
雨が降って、地面までピンクになりました✨