心のありよう~たとえば富士山を見たときに~

1月は唯識の本を読み
いろいろと考えたり
イラストにまとめたりしていました。

私の読んでいる本はこちらです。
唯識入門 多川俊映著


第1章「唯識ということ」を拝読しますと
通常私たちは
「事実や出来事をそのまま受け取っている」と思っているようで
実はそうではないことがわかります。



どうやら私たちは
「心のありように即して外界を認めている」のです。



これを具体例で理解するために
下のようなイラストを描きました。

さて、このイラストと同じような景色を見たとき
人はどのように考えるでしょうか。

この富士山は
ずいぶん遠くに見えますから

もっと大きく見えたらいいのに

とか

電柱や電線がじゃまだと思うかもしません。



また、
日が沈んだ後ではなくて
沈む瞬間が見たかったとか

山梨や静岡など富士山に近いところなら
もっときれいに見えるだろうとか

そのように考えることもあるかもしれません。

このように
心のありようが、富士山の美しさを決定付けます。


私たちが心と呼ぶものは
不平や不満
余計な判断
自分勝手な評価
追い求める理想や完璧
で埋め尽くされているといっても過言ではありません。

そして、常に執着し続けています。



唯識とは
こうした心のはたらきを深く考察するものです。

まるで心理学や認知心理学と同じように
とても科学的に心を見ていくことができるのです。

以上のことが、第1章の要点です。




とても深く難解な理論ですが
少しでも書籍の理解につながれば幸いです。

これからも
イラストなどで少しずつ
お伝えしていきたいと思っています。